このコラムの5秒まとめ
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テレビCM放映後に現れる持続的な効果のことを残存効果またはアドストック(AdStock)という。
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残存効果は、クリエイティブや放送局の評価をするために活用できる。
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残存効果が継続される期間は商材の特性によって異なり、テレシーではそれぞれの商材、クリエイティブ毎に最適な期間を設定している。
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残存効果の減衰には様々なパターンがあり、効果のピークがずれることもある。
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タカシくん
テレシーちゃんのもとで日々勉強しているインターン生。
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テレシーちゃん
テレビCMはもちろん、広告のことならなんでもお任せの頼れる存在。
今回はテレシーちゃんがテレビCMの残存効果について教えてくれました!
タカシくん 今年も残り半分。あっという間に7月ですね! 今年の夏はなにして過ごそうかなぁ。 テレシーちゃん 海でBBQ、山でキャンプなんてどうだろう! 楽しそう!家でひんやり、そうめんなんてのもいいよね。僕のオススメは爽やか!すだちそうめんだよ。 すだち!サッパリしてて美味しそうだね! 今年の夏もおいしく楽しく過ごそう! ですね!そんなことよりテレシーちゃん、最近思ったんですけど、テレビCMの効果測定ってやっぱりすごく難しいことじゃないですか…? おお、どうしたの? だってテレビCMって、放映直後にのみ効果が現れるわけじゃないですよね? お、よく気がついたね! テレビCMは、放映後も持続的に効果を発揮するんだよ! やっぱり!例えばスマホアプリだったら、CM見たときにすぐダウンロードできるけど、他のものはそうとは限りませんもんね! その通り! 例えば、飲料や洗剤、化粧品はテレビCMを見た次の日の帰りや週末の買い物で買うかもしれないし、家具や家電は、ボーナスが出る月末にテレビCMを思い出して買うかもしれないよね! そうですよね! でも、それじゃあどうやって効果測定を考えたらいいんだろう…。 これは、テレビCMの残存効果またはAdStockと言われて、テレシーの効果測定ではしっかり加味されているよ! AdStock…かっこいい響き! じゃあ今日は残存効果について話していこう! よろしくお願いします!
このコラムの目次 残存効果とは、CM放映後に現れる持続的な効果のこと。そもそも、残存効果って何ですか? 残存効果とは、CM放映後に現れる持続的な効果のことだよ! ふむふむ、なんとなくはわかります…。 テレビCMは、デジタル広告と違って効果を直接測定することはできないから、いろいろな要素を踏まえてテレビCMの効果を考えることが大切なんだ。そこで、この残存効果というのを考えるんだよ! 例えばこのグラフを見てみて。 これは、X軸にCM放映から「経過した時間」、Y軸にKPIとして設定したCM効果の「サイトセッション数」を表したグラフだよ! なるほど…! やっぱり、CM効果は放映からしばらく続くんですね! その通り!このグラフの場合、CM放映から12時間後まで効果が減衰しながら持続していることがわかるね! これがすなわち、残存効果の影響だよ! おお、そういうことなのか! …でもこれって、そもそもY軸のCM効果ってどうやって算出されてるんでしたっけ? テレシーではテレビCMの放映がなかった場合のKPIを予測して、それに対する実績値の増分をCM効果としているよ! 詳しくはこっちのコラムを読んでね! 【Episode10:テレビCMの効果測定とは?】 あ、そうか!復習しておきます! 残存効果は、クリエイティブや放送局の評価を分析するために活用できる。残存効果についてはなんとなくわかりました。でも、この残存効果って何のために考えるんですか?わかったところで「ふ〜ん」で終わっちゃいそう。 ふふふ甘いね、そんなことはないよ! 残存効果は、クリエイティブや放送局の評価に活用できるんだ! え、そうなの?どうやって? このグラフを見てみて! これは、ある商材における2つのクリエイティブの残存効果を赤と青の折れ線グラフで比較したものだよ! ん〜なるほど…。 青の方が初めに効果が出て、赤の方がゆっくり効果が続くって感じ…? そうだね! 実は、それぞれの時点でのセッション数を全て足し合わせると、この2つのグラフの合計セッション数は同じなんだ。 え!そうなの!なんとなく青の方が多く見えました。 ここで重要なのは、CM放映直後には効果が大きく、または、小さく見えても、残存効果を加味すると違った見方ができるということなんだ! なるほど…。だから放映直後の効果を見て、すぐにクリエイティブBがいいって判断するよりも、残存効果をしっかり考えて評価することが大切ってことですね! この赤と青のグラフが、クリエイティブのA, Bを表したり放送局A, Bを表したりして、クリエイティブや放送局ごとにそれぞれの効果を比較できるんだよ! すっごい! どのようなクリエイティブがどういう残存効果をもたらすのか分析できるし、放送局によってよく見ている視聴者の年齢層に特徴があるから、様々な効果検証に役立てられるんだよ! 残存効果を考えると、より現実に即した効果測定を行うことができるんですね! そういうこと! 残存効果の継続期間は商材の特性によって異なる。ところで、残存効果が分析に活用できることはわかったんですけど、この残存効果ってどれくらい続くものなんですかね? いい質問だね! ずばり答えは、ケースバイケースだよ! 一定期間じゃないってことですか? そう!だからテレシーでは、それぞれの商材、クリエイティブにおいて効果測定の対象とする適切な残存期間を設定して分析しているんだよ! ええ、ひとつひとつ?それは大変だ…。 そうだね。例えばさっきのグラフだと、赤いグラフのクリエイティブAは残存期間を11時間と設定するけど、青いグラフのクリエイティブBは5時間と設定する、みたいにそれぞれ変わるんだ! すごいなぁ、それだとちゃんと効果が見られそう! そうでしょう、そうでしょう! 残存効果には様々なパターンがあり、効果のピークが放映直後からずれることもある。実は、残存効果のパターンはさっきのグラフみたいに放映直後のピークから減衰していくだけじゃないんだ! え?どういうことですか? さっきのグラフは、放映後から1時間毎に一定の割合で減衰していたけど、テレビCMを見てから効果が現れるまでに時差があることもあるんだ。 う〜ん、なるほど…。 でも効果が現れるまでに時差がある時って、具体的にはどんな時ですか? 例えば、単価が高い商材はCMを見た後に他の商材と比較検討してから買うことが多いから、すぐには購買に繋がらないこともあるよ! 他にも、CMを見たのが夜中だった場合は、翌朝起きてからCMを思い出して行動することもあるよね! おお、確かにそうですね! それに、ToB商材のCMが土日に流れた場合は平日の営業日になってから効果が現れることもあるんだ! 流した直後に効果が出るとは限らないのか〜。 そういうこと! それを表したのが、次のグラフだよ! 赤いグラフで表した商材と青いグラフで表した商材で、効果のピークが現れるタイミングが違うよね! 本当だ!山がずれてますね。 赤の商材Aは効果が表れるピークが2時間後に来ているけど、青の商材Bは6時間後に効果が一番大きく現れているよ! なるほど…放映してから効果のピークが来るまでにラグがある場合もあるんだ! そういうこと! これを商材毎や放映時間毎に考慮して効果を分析するのが、残存効果を加味した効果測定なんだ! すごく納得しました。 それはよかった! 残存効果は様々な方法で推定される。すごいのはわかったんですけど、残存効果って具体的にはどうやってモデル化してるんですか?難しそう…。 残存効果(アドストック)の考え方はいろいろあって、パラメーターや推定方法もいくつかあるんだ。テレシーでは、いろいろな数式を使って考えているんだよ! むむむ!僕には全くわかりそうにありません! そうだね、このあたりはとっても難しい内容だからね。 テレシーとして特許申請している内容だから、気になったらこっちを見てね! 参考:テレシー 、テレビCM効果測定ツール「テレシーアナリティクス」におけるロジックの特許を出願 おお、特許なんだ、見てみよっと。 残存効果を加味した分析ができるのは、テレシーの強みである効果測定技術の高さのおかげだよ!アドストックすごいでしょ! すごいです!とても勉強になりました! それはよかった! ただ最後に一点だけ知っていて欲しいのは、テレビCMは本来ブランドエクイティに代表されるような長期効果を持っていて、今回話した残存効果はそれを加味していないということだよ! ブランドエクイティですか…ナニソレオイシイノ? ブランドエクイティ自体も「ブランドロイヤルティ」や「ブランド認知」とかを含めたブランド形成資産の総称なんだけど、テレビCMによるコミュニケーションはこういったブランドエクイティの形成や積み上げにも寄与しているんだ! なるほど…少し難しいけど、今回の残存効果よりもっと長期的に蓄積されていくものがあるっていうイメージですかね。 その通り! ブランド形成における長期効果がテレビCMにはあるということが前提だけど、もちろんCPAなどの数値を使ってダイレクト効果を分析するときには、今回話した残存効果が使えるというわけだよ! よくわかりました! へへへ、それはよかった! 残存効果かぁ。そういえば、すだちにも疲労回復効果があるみたいだね! よ〜し、暑さに備えて夏バテ防止レシピも調べておこう! うん、楽しそうだね。夏ならではって感じだね! テレシーちゃんおすすめのすだちそうめんも試してみます! ぜひ! |
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「テレシー」は、少額から簡単にテレビCMの出稿ができ、効果もしっかりと確認しながらPDCAを回すことができる運用型テレビCMプラットフォームです。電通が保有する日本最大級のテレビCMに関わるアセットをフル活用し、AIを用いた高精度なシミュレーション・最適化・レポーティングを実現します。
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